生産者
はだか麦
生産農家渡部 康夫さん
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食物繊維たっぷりの健康食材「はだか麦」
はだか麦は大麦の一種で、水稲の裏作などで、中予・東予を中心に生産され、愛媛県の生産量は日本一です。はだか麦の主要成分の食物繊維は白米の10倍以上、特に「β-グルカン」という水溶性繊維が豊富といわれており、近年注目の国産麦です。麦味噌をはじめ、麦茶、焼酎のほか、近年はパンやクッキー、ケーキなどの加工品にも使われています。今回は生産者の一人、松山市土居町の渡部康夫さんにお話を伺いました。
先祖代々、この地で米作りを続けている渡部さんは、先代から水稲の裏作として麦を育てています。渡部さんは、農地110アールに加え、近隣の農地の栽培も引き受け、計約330アールの畑ではだか麦を生産し、年間約12トンを出荷しています。「米は水の管理が大変ですが、麦は水をかけなくていい。とはいえ、湿気に弱いので、穂が出て、成熟し、ちょうどいい水分量になったら、数日で一気に収穫をします。長雨に弱いので天候と時間との勝負です。麦わらが固いので、コンバインへの負担も考慮して、維持管理をしています」
3年前までは、マンネンボシという品種を栽培していましたが、毎年の生産量にばらつきがあり、需要に追いつかないケースもありました。そこで、品質や生産量が安定しやすいハルヒメボシという品種に転換。しかし、豊作続きのところに、コロナ禍の影響によって需要が減少し、在庫管理など新たな課題も出てきています。
「課題解決のためにはさまざまな調整が必要。国の食料自給率を上げ、産地を守るためにも、生産者として声をあげていきたい。そのために、どこに出しても恥ずかしくない『いい麦を作る』ことが私の使命だと思っています」と力強く語ります。
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渡部康夫さんちの食卓
●麦味噌のお味噌汁(イメージ)
ほんのり甘い麦味噌は毎日の食事に欠かせない
【その他】
・パン
・クッキー
・ケーキ など歯応えのある食感が美味!
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松山産の農林水産物が
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