生産者
瀬戸内の銀鱗煮干し
生産者森 敬一さん
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キラキラ輝く鱗が目印、手すくい漁で獲れたイワシ
松山市北条沖の斎(いつき)灘で水揚げされる、カタクチイワシ。その鱗は、銀色に美しく輝いています。魚の鮮度や旨味の鍵となる鱗がはがれないよう、代々受け継いだ手すくい漁を続けている、森敬一さんの漁に同行しました。
煮干しの原料であるカタクチイワシは、水温が高い7月下旬から10月頃までがシーズン。約300メートルの巨大な網を海中に仕掛けて漁獲します。瀬戸内海で育ったカタクチイワシは、繊細で柔らか。雑に扱うとすぐに鱗がはがれてしまうので、仕掛けた網を漁師たちが丁寧に引き上げ、手作業ですくっていきます。網からトロ箱に移した後は、速やかに帰港し加工場へ直行。すぐさま、せいろで釜揚げにします。茹でた後も、鱗ははがれずキラキラ!新鮮さの証です。
森さんは漁師暦55年の大ベテラン。長年の経験を生かしながら、漁獲から商品加工まで、一貫した工程で作業を行います。昔は、全て天日干しをしていましたが、雨が降れば一瞬で商品価値が落ちてしまいます。そこで、天候に左右されず生産できるように、約40年前から機械干しを導入。「機械化で、衛生的かつスピーディーに加工でき、新鮮さも保てます。安心安全、清潔な商品作りにこだわっています」と話します。
鮮度がいいので、頭や腹の部分を食べても苦味がありません。「柔らかく、サクサクしていてこのまま食べるのが一番美味しい」と森さん。塩分も控えめに管理しています。
『瀬戸内の銀鱗煮干し』は、通販や「道の駅 風早の郷 風和里」などで購入できます。新鮮な釜揚げしらす、ちりめんなども販売。「バリバリ食べて元気になってください」
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森 敬一さんちの食卓
【炊き込みご飯】
米3合に両手ですくう位(20〜30g)の煮干しと、油揚げ、醤油大さじ2~3杯を入れて炊く。
一緒に炊くだけで、旨味が出る。
【だし】
水1リットルに対して、煮干し20~30gを入れ、一晩おくだけで、翌朝だしが取れる。
頭やお腹部分は、鮮度がいいので、取り除かなくてよい。
【煮物】
一緒に炊くだけで、十分だしが出る。
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松山産の農林水産物が
実際に見て、購入できる
直売所や道の駅などを
ご紹介しています。