生産者
せとか
生産農家大野 健二さん
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ジューシーなせとかは、デリケートで苦労も多い果物
人気柑橘の清見、アンコール、マーコットのいいとこ取りから生まれた「せとか」は〝柑橘の大トロ〟と称されるフルーツ。ズッシリとした重量感でありながら、皮は薄く、袋ごと食べられ、酸味と甘味のバランスも絶妙。「せとか」の産地である松山市北条地区を訪ねました。
1月中旬、大野健二さんのハウスには、黒い袋に覆われたせとかが一面に。この黒い袋はサンテといい、せとかがきれいに色づいたら、その色を保つためにつけられるものです。また、ずっしりとした実がなるため、枝や実を守るために枝吊りも行っており、その手間や苦労も伝わってきます。
もともと伊予柑や温州みかんを作っていた大野さんは、17年前からせとかのハウス栽培に関わることに。「せとかは、最初はどんどん水をやっていいんやけど、ある程度成長したら水やりの駆け引きが難しくなるんよ。水が足りんと大きくならんし、水かけすぎたら実が割れるしね。デリケートで扱いにくい果物なんよ。
それに、せとかの枝には鋭いトゲがあるから、収穫する時は相当注意しとるんよ。皮が薄く傷つきやすいから、キズがあったら腐りやすいしね。丁寧に、丁寧に。お客さんに新鮮なまま、いいものを届けたいけんね」
そういって、見せていただいたせとかの枝には、確かに鋭いトゲがあり、収穫の大変さがわかります。
ハウス栽培のせとかは、みずみずしくサイズも大きめで1月中旬〜2月中旬に収穫。2月下旬からは、息子の陽一さんが育てる露地栽培のせとかを収穫。露地栽培のものは、サイズが少し小ぶりになりますが、濃厚な味わいが特徴だそうです。
出荷後の検査で、「評価されたときが一番うれしい」と、言う大野さん。遠方に住む親戚の方も、せとかが届くのを心待ちにされているとか。
ほかにも、紅まどんな、デコポン、伊予柑などを栽培されている大野さん、「今後は、新種の柑橘づくりにも挑戦してみたいですね」と語っていただきました。
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大野健二さんちの食卓
【せとかの焼酎割り】
せとかをジュースにして、焼酎で。(写真はイメージ)【カットフルーツ】
そのまま皮をむいて食べてもおいしいけど、カットフルーツで食べやすく。
スマイルカットならおもてなしにもぴったり。
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